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京都大学 2021年 文系 第2問 解説

数学2/積分法数学1/二次関数テーマ/定積分計算テーマ/場合分け
京都大学 2021年 文系 第2問 解説

方針・初手

絶対値を含む関数の定積分は、絶対値の中身の符号が変わる点で積分区間を分割し、絶対値を外して計算するのが基本である。まず、絶対値記号内の式を因数分解し、積分区間内における符号の変化を調べる。

解法1

絶対値の中の関数を $f(x) = x^2 - \dfrac{1}{2}x - \dfrac{1}{2}$ とおく。

これを因数分解すると、

$$ f(x) = \left(x + \frac{1}{2}\right)(x - 1) $$

となる。$f(x) = 0$ となる $x$ の値は $x = -\dfrac{1}{2},\ 1$ である。

したがって、積分区間 $-1 \leqq x \leqq 1$ における $f(x)$ の符号は以下のようになる。

これより、求める定積分 $I$ は次のように区間を分割して絶対値を外すことができる。

$$ I = \int_{-1}^{-\frac{1}{2}} f(x)\, dx + \int_{-\frac{1}{2}}^{1} (-f(x))\, dx $$

ここで、第1項を計算する。

$$\begin{aligned} \int_{-1}^{-\frac{1}{2}} f(x)\, dx &= \left[\frac{x^3}{3} - \frac{x^2}{4} - \frac{x}{2}\right]_{-1}^{-\frac{1}{2}} \\ &= \left(-\frac{1}{24} - \frac{1}{16} + \frac{1}{4}\right) - \left(-\frac{1}{3} - \frac{1}{4} + \frac{1}{2}\right) \\ &= \frac{7}{48} - \left(-\frac{1}{12}\right) = \frac{7}{48} + \frac{4}{48} = \frac{11}{48} \end{aligned}$$

次に、第2項を計算する。$\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta} (x-\alpha)(x-\beta)\, dx = -\dfrac{1}{6}(\beta - \alpha)^3$ の公式を用いると計算が容易になる。

$$\begin{aligned} \int_{-\frac{1}{2}}^{1} (-f(x))\, dx &= -\int_{-\frac{1}{2}}^{1} \left(x + \frac{1}{2}\right)(x - 1)\, dx \\ &= -\left(-\frac{1}{6}\right)\left(1 - \left(-\frac{1}{2}\right)\right)^3 \\ &= \frac{1}{6} \cdot \left(\frac{3}{2}\right)^3 = \frac{1}{6} \cdot \frac{27}{8} = \frac{27}{48} \end{aligned}$$

これらを足し合わせて定積分 $I$ を求める。

$$ I = \frac{11}{48} + \frac{27}{48} = \frac{38}{48} = \frac{19}{24} $$

解説

絶対値を含む定積分の基本的な問題である。積分区間内での絶対値記号内の式の符号変化を正確に把握し、区間を分割して絶対値を外すことが最大のポイントである。

また、後半の積分計算において、被積分関数が $(x-\alpha)(x-\beta)$ の形であり、積分区間が $[\alpha,\, \beta]$ になっていることに気づけば、いわゆる $\dfrac{1}{6}$ 公式を利用でき、計算ミスを減らし時間短縮を図ることができる。

答え

$$ I = \frac{19}{24} $$

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