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大阪大学 1975年 理系 第2問 解説

数学2/三角関数数学1/方程式不等式数学2/微分法テーマ/場合分けテーマ/最大・最小
大阪大学 1975年 理系 第2問 解説

方針・初手

$\sin\theta = t$ と置き換えて、$t$ についての3次方程式とし、定数 $c$ を分離する。その後、定数関数のグラフ $y = c$ と $t$ の3次関数のグラフの共有点を考えることで解の個数を調べる。ただし、$t$ の値と $\theta$ の個数の対応関係に注意する。

解法1

$\sin\theta = t$ とおくと、$0 \leqq \theta \leqq \pi$ より $t$ のとり得る値の範囲は

$$ 0 \leqq t \leqq 1 $$

である。

与えられた方程式は $t^3 + t^2 - t + c = 0$ となり、定数 $c$ を分離して

$$ c = -t^3 - t^2 + t $$

と変形できる。

この方程式を満たす $\theta$ の個数を考えるために、まずは関数 $f(t) = -t^3 - t^2 + t$ $(0 \leqq t \leqq 1)$ のグラフと直線 $y = c$ の共有点の個数と、その $t$ 座標を調べる。

$f(t)$ を微分すると

$$ f'(t) = -3t^2 - 2t + 1 = -(3t - 1)(t + 1) $$

$0 \leqq t \leqq 1$ の範囲で $f'(t) = 0$ となるのは $t = \frac{1}{3}$ のときである。 $0 \leqq t \leqq 1$ における $f(t)$ の増減表は次のようになる。

$t$ $0$ $\cdots$ $\frac{1}{3}$ $\cdots$ $1$
$f'(t)$ $+$ $0$ $-$
$f(t)$ $0$ $\nearrow$ $\frac{5}{27}$ $\searrow$ $-1$

これより、$y = f(t)$ のグラフは点 $(0, 0)$ を出発し、$t = \frac{1}{3}$ で最大値 $\frac{5}{27}$ をとり、$t = 1$ で最小値 $-1$ をとる。

次に、$t$ の値と $\sin\theta = t$ を満たす $\theta$ $(0 \leqq \theta \leqq \pi)$ の個数の対応を調べる。

直線 $y = c$ を上下に動かし、$y = f(t)$ との共有点の $t$ 座標を調べ、それぞれに対応する $\theta$ の個数を足し合わせる。

(i)

$c < -1$ のとき

共有点はないので、$t$ は存在しない。よって、$\theta$ の個数は $0$個である。

(ii)

$c = -1$ のとき

共有点は $t = 1$ のみである。対応する $\theta$ は $1$個である。

(iii)

$-1 < c < 0$ のとき

共有点は $\frac{1}{3} < t < 1$ の範囲に $1$つ存在する。これは $0 \leqq t < 1$ を満たすので、対応する $\theta$ は $2$個である。

(iv)

$c = 0$ のとき

$f(t) = 0$ を解くと $-t(t^2 + t - 1) = 0$ となり、$0 \leqq t \leqq 1$ の範囲では $t = 0, \frac{-1+\sqrt{5}}{2}$ の $2$つが共有点となる。 どちらも $0 \leqq t < 1$ を満たすので、それぞれに対して $\theta$ は $2$個ずつ存在する。よって、$\theta$ の個数は $2 + 2 = 4$個である。

(v)

$0 < c < \frac{5}{27}$ のとき

共有点は $0 < t < \frac{1}{3}$ と $\frac{1}{3} < t < 1$ の範囲にそれぞれ $1$つずつ、計 $2$つ存在する。 これらも $0 \leqq t < 1$ を満たすので、対応する $\theta$ の個数は $2 + 2 = 4$個である。

(vi)

$c = \frac{5}{27}$ のとき

共有点は $t = \frac{1}{3}$ のみである。これは $0 \leqq t < 1$ を満たすので、対応する $\theta$ は $2$個である。

(vii)

$c > \frac{5}{27}$ のとき

共有点はないので、$t$ は存在しない。よって、$\theta$ の個数は $0$個である。

以上より、結果をまとめると以下のようになる。

解説

三角方程式の解の個数を問う典型的な問題である。「定数分離」を用いて視覚的に解を捉える手法は非常に有効である。 本問で最も注意すべき点は、置き換えた文字 $t$ と元の文字 $\theta$ の個数対応である。単に $t$ の個数を数えるのではなく、$t=1$ のときと $0 \leqq t < 1$ のときで対応する $\theta$ の個数が異なる点を見落とさないようにしたい。

答え

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