東北大学 2008年 文系 第2問 解説

方針・初手
条件 (i) は、$f(x)$ が逆数変換 $x \mapsto 1/x$ に対して対称であることを表している。したがって、まず係数に
$$ a=e,\quad b=d $$
という関係が出る。
そこで
$$ f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+bx+a $$
とおく。次に条件 (ii) の $f(1-x)=f(x)$ を展開して係数比較を行い、最後に条件 (iii) の $f(1)=1$ で定数を確定する。
解法1
条件 (i) より、
$$ x^4f\left(\frac{1}{x}\right)=x^4\left(a\frac{1}{x^4}+b\frac{1}{x^3}+c\frac{1}{x^2}+d\frac{1}{x}+e\right) =a+bx+cx^2+dx^3+ex^4 $$
である。
これが
$$ f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+dx+e $$
に等しいので、係数比較により
$$ e=a,\quad d=b $$
を得る。よって
$$ f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+bx+a $$
である。
次に条件 (ii) より $f(1-x)=f(x)$ であるから、
$$ f(1-x)=a(1-x)^4+b(1-x)^3+c(1-x)^2+b(1-x)+a $$
を展開する。
$$ \begin{aligned} f(1-x) &=a(x^4-4x^3+6x^2-4x+1) \ &\quad + b(-x^3+3x^2-3x+1) \ &\quad + c(x^2-2x+1) \ &\quad + b(1-x)+a \ &=ax^4+(-4a-b)x^3+(6a+3b+c)x^2+(-4a-4b-2c)x+(2a+2b+c) \end{aligned} $$
これが
$$ f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+bx+a $$
に等しいので、再び係数比較をする。
$x^3$ の係数から
$$ -4a-b=b $$
となり、
$$ b=-2a $$
を得る。
$x$ の係数から
$$ -4a-4b-2c=b $$
すなわち
$$ -4a-5b-2c=0 $$
である。ここに $b=-2a$ を代入すると、
$$ -4a-5(-2a)-2c=0 $$
より
$$ 6a-2c=0 $$
したがって
$$ c=3a $$
となる。
最後に条件 (iii) を用いる。
$$ f(1)=a+b+c+b+a=2a+2b+c $$
であり、$b=-2a,\ c=3a$ を代入すると
$$ f(1)=2a+2(-2a)+3a=a $$
となる。条件 $f(1)=1$ より
$$ a=1 $$
である。
よって
$$ b=-2,\quad c=3,\quad d=b=-2,\quad e=a=1 $$
となる。
解説
条件 (i) から「両端の係数が等しい」「内側の係数も等しい」という対称性を読み取るのが第一歩である。
そのあと条件 (ii) をそのまま展開して係数比較すれば、未知数は一気に絞られる。この問題では、対称性を順に使うと計算が素直になり、無理なく係数が決まる。
答え
$$ a=1,\quad b=-2,\quad c=3,\quad d=-2,\quad e=1 $$
したがって
$$ f(x)=x^4-2x^3+3x^2-2x+1 $$
である。
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