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東北大学 2018年 文系 第3問 解説

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東北大学 2018年 文系 第3問 解説

方針・初手

まず、曲線 $C$ は $x=4$ を境に定義が変わるので、直線 $l:y=ax$ との交点はそれぞれの場合に分けて求める。

そのうえで、$C$ と $l$ の交点が $3$ 点あるため、囲まれる部分は $2$ つできる。したがって面積 $S(a)$ は、上下関係が変わる点 $x=4-a,\ 4$ で積分を分けて求めるのが自然である。最後に $S(a)$ を $a$ の式で表して微分し、最小値を調べる。

解法1

(1) 交点を求める

まず、$x<4$ のときは

$$ y=-x^2+4x $$

であるから、直線 $y=ax$ との交点は

$$ -x^2+4x=ax $$

すなわち

$$ -x^2+(4-a)x=0 $$

より

$$ x{(4-a)-x}=0 $$

となる。したがって

$$ x=0,\ 4-a $$

である。条件 $0<a<4$ より $0<4-a<4$ なので、どちらもこの場合に適する。

よって交点は

$$ (0,0),\ (4-a,\ a(4-a)) $$

である。

次に、$x\geqq 4$ のときは

$$ y=9a(x-4) $$

であるから、直線 $y=ax$ との交点は

$$ ax=9a(x-4) $$

である。ここで $a>0$ なので両辺を $a$ で割ると

$$ x=9(x-4) $$

すなわち

$$ 8x=36 $$

より

$$ x=\frac{9}{2} $$

となる。このとき

$$ y=a\cdot \frac{9}{2}=\frac{9a}{2} $$

であるから、もう一つの交点は

$$ \left(\frac{9}{2},\ \frac{9a}{2}\right) $$

である。

以上より、交点は

$$ (0,0),\ (4-a,\ a(4-a)),\ \left(\frac{9}{2},\ \frac{9a}{2}\right) $$

である。

(2) $S(a)$ を求める

まず、$x<4$ において

$$ (-x^2+4x)-ax=-x^2+(4-a)x=x(4-a-x) $$

である。

したがって、

また、$4\leqq x\leqq \dfrac{9}{2}$ では

$$ ax-9a(x-4)=a(36-8x) $$

であり、$4\leqq x<\dfrac{9}{2}$ では $36-8x>0$ だから、ここでも $l$ が $C$ より上にある。

よって面積は

$$ S(a) =\int_0^{4-a}{(-x^2+4x)-ax},dx +\int_{4-a}^4{ax-(-x^2+4x)},dx +\int_4^{9/2}{ax-9a(x-4)},dx $$

となる。

各部分を計算する。

まず

$$ \int_0^{4-a}{-x^2+(4-a)x},dx =\left[-\frac{x^3}{3}+\frac{4-a}{2}x^2\right]_0^{4-a} =\frac{(4-a)^3}{6} $$

である。

次に

$$ \int_{4-a}^4{x^2+(a-4)x},dx =\left[\frac{x^3}{3}+\frac{a-4}{2}x^2\right]_{4-a}^4 =2a^2-\frac{a^3}{6} $$

である。

最後に

$$ \int_4^{9/2}{ax-9a(x-4)},dx =a\int_4^{9/2}(36-8x),dx =a $$

である。

したがって

$$ S(a)=\frac{(4-a)^3}{6}+2a^2-\frac{a^3}{6}+a $$

であり、整理すると

$$ S(a)=\frac{32}{3}-7a+4a^2-\frac{a^3}{3} $$

となる。

(3) $S(a)$ の最小値を求める

$$ S(a)=\frac{32}{3}-7a+4a^2-\frac{a^3}{3} $$

を微分すると

$$ S'(a)=-7+8a-a^2 $$

である。これを因数分解すると

$$ S'(a)=-(a^2-8a+7)=-(a-1)(a-7) $$

となる。

いま $0<a<4$ であるから、

である。したがって $S(a)$ は $a=1$ のとき最小となる。

その値は

$$ S(1)=\frac{32}{3}-7+4-\frac{1}{3} =\frac{22}{3} $$

である。

解説

この問題の要点は、面積をいきなり一つの積分で処理しようとせず、まず交点と上下関係を丁寧に確認することである。

特に、$C$ と $l$ は $3$ 点で交わるため、囲まれる部分は $2$ つある。したがって、面積は単純な「上−下」の一回の積分ではなく、符号が変わる点 $x=4-a$ と、式が切り替わる点 $x=4$ で分けて求める必要がある。

また、$S(a)$ を求めた後は三次式になるが、微分すると二次式になり、区間 $0<a<4$ での増減は容易に判定できる。面積最小の問題としては標準的な流れである。

答え

交点は

$$ (0,0),\ (4-a,\ a(4-a)),\ \left(\frac{9}{2},\ \frac{9a}{2}\right) $$

である。

面積 $S(a)$ は

$$ S(a)=\frac{(4-a)^3}{6}+2a^2-\frac{a^3}{6}+a =\frac{32}{3}-7a+4a^2-\frac{a^3}{3} $$

である。

$S(a)$ は $a=1$ のとき最小となり、その最小値は

$$ \frac{22}{3} $$

である。

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