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東北大学 2002年 理系 第2問 解説

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東北大学 2002年 理系 第2問 解説

方針・初手

まず媒介変数 $t$ を消去して、$y$ を $x$ の式で表す。 すると増減や凹凸は通常の関数として微分して調べられる。

また、面積はそのまま $y=f(x)$ として積分してもよいが、この問題では媒介変数表示をそのまま使うと計算がかなり簡潔になる。

解法1

$u=e^t,(>0)$ とおくと

$$ x=u-\frac{1}{u},\qquad y=u^3+\frac{1}{u^3} $$

である。

ここで

$$ \left(u+\frac{1}{u}\right)^2=\left(u-\frac{1}{u}\right)^2+4=x^2+4 $$

より、$u+\dfrac{1}{u}>0$ であることに注意して

$$ u+\frac{1}{u}=\sqrt{x^2+4} $$

となる。

したがって

$$ y=u^3+\frac{1}{u^3} =\left(u+\frac{1}{u}\right)^3-3\left(u+\frac{1}{u}\right) $$

であるから、

$$ y=(x^2+4)^{3/2}-3\sqrt{x^2+4} =(x^2+1)\sqrt{x^2+4} $$

を得る。

よって曲線 $C$ は

$$ y=(x^2+1)\sqrt{x^2+4} $$

で表される。

増減

微分すると

$$ y' =2x\sqrt{x^2+4}+\frac{x(x^2+1)}{\sqrt{x^2+4}} =\frac{3x(x^2+3)}{\sqrt{x^2+4}} $$

となる。

ここで $\sqrt{x^2+4}>0,\ x^2+3>0$ であるから、$y'$ の符号は $x$ の符号と一致する。 したがって

である。

ゆえに、$y$ は

する。

また

$$ y(0)=(0^2+1)\sqrt{0^2+4}=2 $$

より、$(0,2)$ で最小値をとる。

凹凸

さらに微分すると

$$ y'' =\frac{6(x^4+6x^2+6)}{(x^2+4)^{3/2}} $$

となる。

分母は常に正であり、分子 $x^4+6x^2+6$ も常に正であるから

$$ y''>0\qquad (\forall x\in\mathbb{R}) $$

である。

したがって曲線 $C$ は全体で下に凸であり、変曲点はない。

概形

$y=(x^2+1)\sqrt{x^2+4}$ は $x^2$ の式で表されているので、曲線は $y$ 軸対称である。 しかも $(0,2)$ を最下点とし、左右で単調に増加していく。

よって概形は、$y$ 軸対称で、点 $(0,2)$ を底とする下に凸の曲線である。

面積

$x=\pm1$ に対応する媒介変数を求める。

$x=e^t-e^{-t}=1$ とすると

$$ 2\sinh t=1 $$

であるから、これを満たす $t$ を $a$ とおくと

$$ \sinh a=\frac12 $$

であり、$x=-1$ に対応するのは $t=-a$ である。

求める面積を $S$ とすると

$$ S=\int_{-1}^{1} y,dx =\int_{-a}^{a} y\frac{dx}{dt},dt $$

である。

ここで

$$ y=e^{3t}+e^{-3t},\qquad \frac{dx}{dt}=e^t+e^{-t} $$

より

$$ y\frac{dx}{dt} =(e^{3t}+e^{-3t})(e^t+e^{-t}) =e^{4t}+e^{2t}+e^{-2t}+e^{-4t} $$

となるので、

$$ S=\int_{-a}^{a}\left(e^{4t}+e^{2t}+e^{-2t}+e^{-4t}\right),dt $$

を計算すればよい。

被積分関数を双曲線関数でまとめると

$$ e^{4t}+e^{-4t}=2\cosh 4t,\qquad e^{2t}+e^{-2t}=2\cosh 2t $$

であるから

$$ S=\int_{-a}^{a}\left(2\cosh 4t+2\cosh 2t\right),dt $$

となる。したがって

$$ S=\left[\frac12\sinh 4t+\sinh 2t\right]_{-a}^{a} =\sinh 4a+2\sinh 2a $$

を得る。

ここで $\sinh a=\dfrac12$ より

$$ \cosh a=\sqrt{1+\sinh^2 a} =\sqrt{1+\frac14} =\frac{\sqrt5}{2} $$

なので、

$$ \sinh 2a=2\sinh a\cosh a =2\cdot \frac12\cdot \frac{\sqrt5}{2} =\frac{\sqrt5}{2} $$

また

$$ \cosh 2a=\cosh^2 a+\sinh^2 a =\frac54+\frac14 =\frac32 $$

より

$$ \sinh 4a=2\sinh 2a\cosh 2a =2\cdot \frac{\sqrt5}{2}\cdot \frac32 =\frac{3\sqrt5}{2} $$

である。

したがって

$$ S=\frac{3\sqrt5}{2}+2\cdot \frac{\sqrt5}{2} =\frac{5\sqrt5}{2} $$

となる。

解説

この問題の要点は、媒介変数を消去して

$$ y=(x^2+1)\sqrt{x^2+4} $$

と表すことである。 ここまでできれば、増減・凹凸は通常の微分計算で処理できる。

一方、面積は $x$ で積分するとやや重いが、媒介変数表示のまま

$$ \int y,dx=\int y\frac{dx}{dt},dt $$

とすると指数関数の積に分解され、計算が素直になる。 媒介変数表示では「形の把握は消去」「面積はそのまま積分」という使い分けが有効である。

答え

$$ y=(x^2+1)\sqrt{x^2+4} $$

であり、

$$ y'=\frac{3x(x^2+3)}{\sqrt{x^2+4}} $$

より、$y$ は $(-\infty,0)$ で減少、$(0,\infty)$ で増加し、$(0,2)$ で最小値をとる。

また

$$ y''=\frac{6(x^4+6x^2+6)}{(x^2+4)^{3/2}}>0 $$

より、全体で下に凸、変曲点はない。 したがって、曲線 $C$ は $y$ 軸対称で、$(0,2)$ を最下点とする下に凸の曲線である。

さらに、曲線 $C$、$x$ 軸、直線 $x=\pm1$ で囲まれる部分の面積は

$$ \frac{5\sqrt5}{2} $$

である。

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